スズメバチの種類と特徴、見分け方をご紹介
オオスズメバチ
スズメバチ類の中では最も大きく、どう猛なハチである。
体長は女王が45~50㎜前後、働きバチが30~40㎜弱
非常に獰猛で攻撃性が強い上、土中や樹洞などの閉鎖空間に営巣するため、巣の存在に気付かずに踏んでしまい攻撃を受けることがある。
スズメバチの中では一番凶暴で一番毒性が強く、特にお盆過ぎから秋にかけては攻撃性が高まるのでこの時期に自然の中や山林で遊ぶ場合には注意が必要だ。
オオスズメバチの巣の駆除は地中を掘りながら巣を駆除、撤去していくので作業時間は比較的長くなる。
僕がいままでに駆除した中で直径70㎝程の巨大な巣があったが、さすがにあの時はチビりそうだった。
コガタスズメバチ
コガタと名がついているがスズメバチの中では中くらいの大きさだ。
体長は女王バチが25㎜~30㎜、働きバチが25㎜前後。
木の枝に絡み付くように巣作ったり、住宅の軒下等によく巣を作る。
この為、剪定作業中に巣の存在に気付かずに刺激してしまい刺されるというケースはこのコガタスズメバチの被害ではとても多い。
初期の巣の形はフラスコを逆さにしたような形で、営巣の規模は比較的に小さく、攻撃性や警戒心もこちらから刺激しなければそれほど高くはない。
僕の印象では知多半島のスズメバチの中で、この種類を一番駆除している件数が多い。
キイロスズメバチ
日本によくいるスズメバチの中では一番身体が小さい。
体長は女王バチで25㎜から30㎜弱、働きバチは20㎜前後だ。
しかし、身体は小さいが営巣の規模は最も大きく、大きな巣になると1mを超えたり、ハチの数も1000匹を超えるという。
巣を作り始めたばかりでは屋根裏などの閉鎖空間に巣を作るが、巣が大きくなるにつれ別の場所に引っ越し新しく巣を作りなおす修正がある。
攻撃性は強く、都会での生活にも対応、適応している為日本では被害例が多いスズメバチである。
僕の独断と偏見だか美浜町や南知多町に多い印象で、よく天井裏に大きな巣を作る。真夏の屋根裏に入り汗だくだくで作業をしている。
ヒメスズメバチ
オオスズメバチの次に大きな体を持つスズメバチだ。
体長は25~40㎜弱でおしりの黒い部分で他のスズメバチと見分けを付ける。
都会、田舎と関係なくよく見られる種だが、大型の割には攻撃性は高くはない。
しかし警戒心は強く、天敵や人間が巣に近づくと威嚇したりまとわりつくように飛んでくる。
通常スズメバチは女王が一番身体が大きいがヒメスズメバチには身体の大きさの差は特に見られない。
アシナガバチ
日本には3属11種が生息しており、あまりハチに詳しくない方はスズメバチとよく間違えてしまう。
アシナガバチも色々な種類がいるが、スズメバチとの巣の違いを見てほしく、ここで代表的なものを一つとりあげる。
通常、スズメバチの巣はマーブル模様のまん丸で入り口は一つしかない(外皮に包まれている)が、アシナガバチはこの外皮がない。
スズメバチ科なので生態はよく似ているがスズメバチに比べて比較的おとなしく、巣を刺激したり極端に近づいたりしなければ自分たちから刺してくることはあまりない。
しかし、毒性は弱いにしろアナフィラキシーショックで死亡した例もあるので軽くみてはいけない。
僕は若いころ草むらの中のスズメバチの巣を探していたら、こっちのアシナガバチに刺されたことがある。電気で「バチッ」とやられたような痛みだった。
ドロバチ
家屋の壁などに粘土で巣を作り表面を砂で固めます。
ドロバチ類はスズメバチほど攻撃的ではないが、家屋周辺に巣を作り住んでいる人間に恐怖を与える。
自分から襲ってくる事はまずないが、巣を壊そうとしたり誤って触ったりすると刺されてしまうことがある。
家屋の外壁や床下、軒先によく巣を作り巣を作るための泥によって建物を汚すということもひとつの被害として考えられている。この知多半島でも比較的多いハチである。
ベッコウバチ
ハチの仲間ですが、攻撃性は低くスズメバチと間違えてしまう。
スズメバチのように攻撃的ではないが、自衛目的で刺す事があるので、ベッコウバチを見つけたらむやみに近づかない方がよい。
また、クモなどの不快害虫を食べてくれる益虫ではありますので生活に支障がないのであればむやみに駆除する必要はありません。
巣は地面に穴を掘って作るものが多い。
スズメバチの巣とアシナガバチの巣の見分け方
スズメバチの巣とアシナガバチの巣の見分け方をご紹介。
最後に、スズメバチとアシナガバチの巣の形での見分け方をご紹介します。
「ハチがいるのは分かっているけど、このハチはいったいスズメバチなのか、アシナガバチなのかどっちだろう?」というお問い合わせがよくあります。
まずスズメバチの巣ですが、上の写真のように基本は真ん丸でハチの出入りする穴が一つ開いています。
マーブル模様や魚の鱗のような模様になります。こちらのスズメバチの巣は大変危険なので絶対に近づかないようにしてすぐ僕に連絡して下さい。
そしてアシナガバチは家の軒下や木の枝、垣根や草むらの中に巣を作ります。 下の写真のような形で、六角形の部屋がそれぞれはっきりみえます。 巣の色は灰色や茶褐色が多く、スズメバチのような模様はありません。
以上、基本的な巣の特徴をお伝えしましたが、この他にも土の中に巣を作るものや天井や床下に作るもの等色々な種類がいますので、巣がないからといって必ず大丈夫な訳ではありません。
気づかず草刈をして刺されるということもありますのでハチが飛び回っていたらご依頼ください。